日頃から自分の口腔内の変化に目を向けましょう
今現在は理想の噛み合わせであっても、年齢とともに歯がすり減ったり、噛む筋力が弱くなったりと変化していきます。日頃から自分の口腔内の変化に目を向けることが大切です。
今回は噛み合わせの悪さが招く症状と、その1つである「顎関節症(がくかんせつしょう)」についてご紹介します。
噛み合わせの悪さから生じる3つのトラブル
噛み合わせがよくないと、以下のように影響を与えると言われています。
■口呼吸
噛み合わせのためしっかり口を閉じることができないと、口呼吸が癖になってしまうことがあります。そして口呼吸をすると、口内は乾燥し、口臭のもとになる揮発性硫黄化合物を中和する唾液が減ることで、口臭につながると言われています。
■歯周病とむし歯
噛み合わせが悪いというのは、歯がキレイに並んでいないということが多く、歯みがきの際に歯垢を取ることが難しいということも多くあります。すると口内の菌の増殖に繋がり、歯周病とむし歯のリスクが高まります。それに加え口呼吸をする人は唾液が減るため、さらに注意が必要です。
■全身への影響
噛み合わせは首の筋肉を歪め、それをきっかけに体中の筋肉や骨が歪んだり、視力の低下を引き起こすという意見もあります。これらには科学的な証明はありませんが、次に紹介する顎関節症の症状を引き起こす可能性もあることは知っておきましょう。
噛み合わせの悪さから顎関節症が起こる?
噛み合わせが悪いと顎が無理な動きをし続け、顎を酷使した結果、顎関節症を発症する可能性が高くなると言われています。
その代表的な症状は、「あごが痛む」「口が開かない・開きにくい」「あごを動かすとカクカクと音がする」。もしこの症状があるなら、まずは一度専門家に相談することをおすすめします。
顎関節症は、噛み合わせだけでなく、「歯ぎしり」や「噛みしめ」もその原因となります。また口を開けた際の顎の痛みのほかにも、頭痛・腰痛・肩こり・めまいなどの症状を引き起こすこともあるのです。
治療には、一般的にマウスピースが使われます。矯正治療よりも安価に、かつ早く治療が可能な場合があるからです。それ以外にも、歯ぎしりや噛みしめの習慣や癖を修正する行動療法もあります。
日頃から自分の口腔内の状態には目を向けたいですね。